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2010年サッカーワールドカップ南アフリカ大会の備忘録


by KiKidoblog2010
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決勝トーナメント1回戦:日本−パラグアイ

決勝トーナメント1回戦
日本−パラグアイ
日本死闘、パラグアイにPK戦で敗れる
伝統の堅守、パラグアイ光る PK戦制し初の8強

決勝トーナメント 1回戦 パラグアイ vs 日本



(本田対バルデス)
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(ツーリオ対バリオス)
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(松井対オルティゴサ)
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(長谷部対リベロス)
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(大久保対サンタクルツ)
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(松井対モレル)
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この試合はリアルタイムでテレビ観戦したが、前半後半を通じて日本は失点を恐れて引きすぎた。韓国代表が同じようにしてウルグアイに負けたが、直接点を入れられて負けたわけではなかったが、精神的に負けていた。

特に、後半の途中からパラグアイに中盤を支配され、再三再四の攻撃を受け始めた時、岡田監督
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が平常心を失ってしまったのが痛かった。W杯直前の国際練習マッチ4連敗を喫した時の采配に戻ってしまったように見えたからである。

この期に及んで、中村俊輔同様に調子を崩していた玉田を出す理由がない。また、今大会のラッキーボーイの阿部、松井、大久保を下げる理由もなかった。勝っていたならともかく、また負けてたわけでもなく、まだ勝負はついていなかったわけだから、気合い十分の選手を下げ、気合い負けしていた玉田を入れたり、中村憲剛を入れるべきではなかった。

むしろ、前回のW杯の時のような症状を出していた駒野を下げ、岩政を入れるべきだった。というのは、ドイツの時と同じように、駒野は不用意にボールを小さく蹴りだしたり、クリアが小さかったりと精神的にあっぷあっぷで押し込まれていたのは明らかだったからである。ドイツの時も簡単にサイドに逃げたためにそこから敵にチャンスが行き、失点を重ねたわけだ。予選リーグではこの症状はあまり出ていなかったが、この試合では最初から出ていたからである。

私はこの時から岡田監督は平常心を失っていたように感じた。結局、その駒野がPKを外し、生涯の心の傷を負うはめになったわけである。だれも駒野を責めることは出来ない。しかし、岡田監督のこの采配は自分を見失い常軌を逸した馬鹿げた采配だった。敗戦の責任はその将にある。やはり岡田は監督の器ではなかった。

この前評判の低いへぼチームでもチーム一体となって開き直り本来の自分たちの実力を信じて頑張ればここまでできたのだから、日本国内にいるもっと強くうまい選手たちを集めて育成すれば、もっと上まで行けるはずである。

オシムジャパンからまったくその影もない岡田ジャパンに変貌したチームだったが、選手たちの頑張りには敬意を評すべきで、よく歴史を作ったと評価すべきだが、日本サッカーを12年前に引き戻してしまった日本サッカー協会、犬飼会長、そして岡田監督の責任は非常に重い。

たしかにベスト16に入ったという目先の損得勘定では得をしたように見えるかもしれないが、日本サッカー界への悪影響を残したという意味では、将来の損をしたのであると私は考えている。順調にオシムに代表されるような日本人に適した日本サッカーの完成に尽力すべきであったものが、その目的半ばで頓挫し、目先のW杯に目線が移ってしまったからである。

日本のマスゴミなど視聴率や経済効果しか見ないにわかサッカーファンたちにとってはW杯の上位進出が格好のコマーシャル題材や自分たちの金づるとなっただろうが、日本の若者たちへの将来の日本サッカーの設計図を作るという意味では何の収穫もなかった。これが今回のW杯だったと私は思う。

要するに、犬飼と岡田の「W杯ベスト4」という大ボラに翻弄され続けたこの2年だった。この意味では、「日本はここで負けて良かった」というのが私の偽らざる心境である。正直こんな低レベルのサッカーが日本サッカーだと思われてはたまらないのだ。

実際、相手のパラグアイですら1930年からW杯に出続け、今回80年近く経って初めてベスト8進出したのである。そしてこのパラグアイはアテネ五輪で準優勝のチームである。サッカーとはそれほど難しいスポーツなのである。
by Kikidoblog2010 | 2010-06-30 12:24 | World Cup 2010